
今回の刺しゅうは、お客さまのお孫さん。
サイズ:190mm×230mm
152,558針(48色)
ミシン:brother PR1000e
アプリ:Photoshop CS5、刺しゅう PRO(刺しゅうプロ)NEXT
制作:Akihito Kouno
元となる写真が400×300ピクセルしかないという、
ひさしぶりにちょいと手こずる刺しゅうになりました。
カメラつき携帯電話の普及で、
気軽にたくさん写真が撮れるようになってきました。
それはすてきなことなのですが、
同時に、
「この瞬間は、
せめてコンパクトデジカメで撮ってくれてたら」
写真刺しゅうを依頼されるとき、
ついついそう考えてしまう機会、
かえって増えている気がします。
「たくさん撮れる」ということで、
画質を犠牲にする設定のまま撮影している方、
けっこういらっしゃる。
ただたんに「知らない」だけなのかもしれないし、
「写真なんてどうせこの小さな液晶でしか見ないから」
という割り切りかたが当世風なのかもしれません。
大隅ブラザーは古い世代に属しているので、
「もしものために、とりあえず高画質」
そういう「構え」が抜けないね。
ハードディスクがいくらあっても足りないです。
刺しゅうは、
ハイライトの部分がすこし多くなってしまいました。
もうちょっとおさえてもよかったな。
元写真の雰囲気を残したかったので、
コントラストの強さはできるだけそのままに。
コントラストを落とすことは簡単ですが、
あまり平面的な仕上げにはしたくなかったので、
こんな感じになりました。
今日は、
50年以上昔に作られた足踏みミシンを整備して、
お客さまのご自宅に設置。
そのあと、
最先端の刺しゅうミシンでフォトステッチを終わらせる。
そんな一日でした。
時代をぽーんと跳躍した気分になりましたよ。