今日の修理は、鹿児島県肝属郡のお客さまの家庭用ミシン。
SINGER CE-15 です 。
ミシンには「天秤」と呼ばれる部品があります。
縫製中、クランク機構でこれが上下に動くのですが、そのまま露出していてはあぶないということでいまのミシンにはカバーがついています。
今回はこのカバーに小さな傷がついていました。
でも、たったこれだけのことでミシンって正常に縫製できなくなるんです。
きれいに縫えない、ではなくて、もうまったく縫えない。
ミシン糸はとっても繊細なので、
よく探さないと気づかないこんなささくれにもひっかかってしまうんですね。
当店もこのミシンの修理中、じつは少々手こずりました。
不具合らしい不具合が見当たらないのに試し縫いするとぜんぜんダメ。
この傷を見つけるのにすこし時間をかけてしまいました。
糸道ではありますが、糸だけで簡単にこういう傷はできません。
ミシン内部でからまってしまった糸を解くのに、ハサミやリッパーを隙間に突っ込んでがしがし。
ついついやってしまいがちですが、小さな傷も命取り。
ミシンを傷つけずに対応するには知っておかなければならないこともある。
悩んだらかかりつけのミシン専門店に相談してくださいね。