ボタンに名前がついてるといいね



今日は午後から、
brother Innovis 5000 ローラ アシュレイ モデル
をお使いのお客さまのご自宅に、
ミシンの使い方講習でおじゃましてきました。

ミシン歴のとっても長い大ベテランのお客さま。
ですが、
刺しゅうデータのあつかいに、若干、苦労されています。

刺しゅうデータを回転させる、縫製位置を調整する。
それほどむずかしい機能ではないのですが、
これまでのミシンでは経験してこなかった操作。
「私は機械操作が苦手なの」
そう思い込んでいるお客さまには、
とくに複雑に感じられるようです。

そう思われてしまう原因のひとつに、
「ボタンの作り方」というのもあるんじゃないかな。
そんなことを以前から思っています。

たとえば。




ミシンの液晶にこんなふうに表示されているとする。

「戻る」「色確認」「糸設定」「レイアウト」など、
文字で書かれているものは、まあ、わかります。
しかし、
絵だけで説明されているボタンは、
はじめての方には、なにを意味しているのかわからない。

「押してみりゃいいじゃん、壊れたりしないから」
そう平気な顔で云えるのは「こっちの人」だからで、
慣れていない人にとっては、
「機能がわからないボタン」は、
「ふれるに躊躇するほんとうに怖いボタン」なのです。




ちょっとちがった例ですが、
Mac をはじめとするコンピュータのデスクトップや、
iPhone、iPad などの iOS のアイコンは、
こんなふうに絵と名前がセットになっているからわかりやすい。

下の画像は、
Mac OS の「プレビュー」で画像を表示したもの。
ウィンドウ上部にある、
機能を示すアイコンに注目してください。




アイコンだけ。




名前だけ。




アイコンと名前の組み合わせ。

「アイコンだけ」は、
はじめてのかたにはとっつきにくい。
「名前だけ」の場合は、
機能がわかるぶんまだマシですが、
文字ばかり一面に並んでいるのもまた認識しづらい。

絵と文字がペアになっている。
これがとっても大切なのです。




ミシンの操作ボタンです。
「ゆっくり…はやく」と「糸通しモード」、
レバーやボタンに名前があってわかりやすいですよね。

「返し縫い」「針上下」「糸切り」
そして「刺しゅう時 押さえ上下」
これらのボタンにも名前がついていたらどんなにいいか!

「そんなの一目瞭然じゃないの?」
そう云えるのはやはり「わかっている」方だからこそ。
高齢のお客さまのなかには、
マジックで「返し」「ハサミ」と、
ミシンに書き込んで使っている方もいらっしゃいます。

これらのボタンすべてに名前がついている機種もある。

でも大隅ブラザーの希望は、
「世の中のすべてのミシンのボタンに名前を!」です。
そして、液晶の操作画面にも!

簡単に変えられないものもあるのは、百も承知。
でも、変えやすいところだってあると思うな。

それまでは、
ラベルライターで名前を作って、
希望するお客さまのミシンのボタンの下に貼っていく。
そんなふうに大隅ブラザーは対応していこうと思ってます。