brother PR で道着の帯を



本日の講習は、
brother PR600 シリーズをお使いのお客さま。
隣県からお越しいただいてます。
いつもいつもありがとう!

柔道や空手の道着への刺しゅう。
刺しゅう専用ミシンを使ったことがない方が想像するより、
じつはとっても簡単です。
設定にもたいして悩むことなくがんがん縫製できるパワフルさ。
家庭用刺しゅうミシンでは味わえない「快感」です。

しかし、
「より美しく、より早く、より簡単に」と追及していくと、
いやあ、これがじつに深い、深い。

お客さまに道着の刺しゅう技術を講習するようになって、2年。
講習するたびにお客さまは腕を上げていく。
大隅ブラザーも負けじと研究する。

おお、これぞまさしく、切磋琢磨。

おかげさまで当店もずいぶん知見を増やすことができました。
年々、講習内容をアップデートしていくことができるのは、
こうした向上心の高いお客さまにたくさん恵まれているから。

     *     *     *

普通のミシンもそうですけれど、
刺しゅうミシンや刺しゅうソフト、
ScanNCut の購入を考えている方は、
縫ってみたいもの、刺しゅうしてみたいデザイン、
カットしてみたい素材をぜひ専門店に持ち込んでみてください。

「簡単ですよ」と云うからには、
お客さまの目の前でその「簡単さ」を見せてあげるのが専門店の役目です。

「できると思うけどすこし試行錯誤が必要かも」
そう云うからには、
お客さまと一緒に試行錯誤して道筋を示してあげるのが専門店の仕事です。

店頭に展示しているのに、
お客さまにさわらせない展示機というのは、
要するに「きれいなまま新品として販売したい」まさに飾りもの。
その販売員はもしかしたら電源を入れたことすらないのかもしれません。

そういう店や販売員にアフターフォローを頼むのは、
そりゃあ、ムリってもんですぜ。

「むずかしくないですよ」と云うからには、
店頭のデモ機で「むずかしくなさ」を確認してもらわなくっちゃ、ね。

先日も、
某メーカーの刺しゅうソフトを購入した方から問い合わせがありました。
お店の人は「簡単に使えますよ」と云ってたけれど、
まったく使い方がわからなくて途方に暮れています、というご相談。

「なんとかしてあげたいな」という気持ちもありましたが、
まずは販売店に対する怒りがふつふつと。

「簡単にできますよ」と云って販売したのなら、
その店にはその簡単さを教える義務があるし、
「簡単にできない」ならそれは「詐欺」なので、
消費者センターにでもなんでも相談して返品しちゃったらいいですよ!

なんて、お客さまを焚きつけちゃいました。

もちろん、
いちど開梱したソフトウェアを返品するのは容易ではないですし、
お客さまの立場・販売店の立場から、
「どのへんに事実があるのか・落とし所があるのか」を見極めないといけない。
両者を仲介する役目、当店にはさすがに荷が重すぎるので、
「まずは消費者センターのような第三者機関に相談してみては?」
と場合によっては提案したい。

ただのクレーマーになってはもちろんいかんのだけれども、
「買うけど、指導してくれないときは返品に応じてくれますか?」
お客さまはこのくらいのプレッシャーを専門店にかけてもいいと思います。

……なんてことを云うから、
当店、ほかの専門店さんから、
「よけいなことを云うな!」といつも怒られちゃうんだけれども。

でも、そうすれば専門店はもっと勉強すると思うもの。
もちろん、当店も例外でなく、です。

「大隅ブラザーで買えばいいじゃん」とはあえて云わないでおくけれど(笑)、
お客さまには、
そういう真剣勝負でたがいに高め合っていける専門店を探してほしいな。
「ネットで最低価格を探す」なんてのとは、
くらべものにならないくらい知的胆力が必要とされると思うけれども。

でも、ミシンや刺しゅうソフト、カッティングマシンって、
もともとそーいうもんだと思うのよ。

うん。