
今日の修理は、鹿児島県肝属郡のお客さまのミシン。
brother ADESSO(アデッソ)l です。
「縫っていたらいきなり動かなくなってしまった!」と SOS 。
梅雨の真っ最中、土砂降りのなか駆けつけてみると、
プーリーの根本にある、
下糸巻き切り替え機構の内側で固着がずいぶん進行していました。
普段からたくさん縫いものをしていただいているお客さま。
ていねいにミシンを扱っていただいていても、
不具合がおきるときには起こります。
もともとそう簡単に固着などしないミシンなんですけれども。
お客さまのアトリエはコンクリートうちっぱなしの建物。
おしゃれではあるのですが、
空調をコントロールするのがむずかしいらしく、
日頃から出入り口を開放して作業されているそうです。
「雨音を聴きながらミシン作業」なんてじつに素敵ですが、
風の流れを観察すると、
湿気を大量に含んだ外気がミシンに襲いかかっているようにも見える。
ミシンを開いてみると、
上軸にびっしりとサビが出ています。
送り歯や釜周辺にも点々と茶褐色。
サビもそうですが、
電子部品とミシン油によくないのです「湿気」って。
固着の解消・清掃をおこない、
ミシンの整備を終えたところで、
アトリエ内でのミシンの配置や空調についてお客さまと一緒に考えました。
この季節に限らず、
日本で湿気問題から逃れることはできませんが、
(冬は冬で、加湿のしすぎが問題になります)
湿気対策をおこなうことで、
ミシンの寿命はずいぶん変わってくるのですよねえ。
「ミシンを長く使っていただける環境」をアドバイス。
それもミシン専門店の仕事です。