今日の修理:brother ADESSO I



今日の修理は、鹿児島県鹿屋市のお客さまの家庭用コンピュータミシン。
brother ADESSO I です。

スピードコントロールつまみがはずれ、
内釜が傷つき糸通しフックが曲がり、といった感じで、
たいへん使いにくくなっていたミシンでしたが、
しっかり修理対応させていただいたので、
もとどおり、きちんと縫えるようになりました。

ところで、
「自動糸切り」の機能がついているミシンは、
内部に糸切り用の刃が仕込んであります。

職業用ミシンなどでは使っているあいだ交換する必要がないほど、
堅牢な糸切り刃がついている機種がありますし、
糸切り機構で対応できないような太い糸を縫製する工業用ミシンだと、
最初から糸切りの機能がついていなかったりします。

たとえば、
baby lock Excim-pro(エクシムプロ)9400LS「極(きわみ)」は、
職業用ミシンですが糸切り機能がない。
皮革や帆布を縫製するときには糸切り機構では切れない太い糸を使います。
最初から使う人が自分で糸切りすること前提で考えられているミシンなんですね。

で、家庭用ミシンです。

家庭用ミシンの糸切り機構は、
メーカーや機種によってはたいへん繊細な(婉曲表現)刃を使っています。
これ、一般的な糸を切っていても次第に切れなくなります。
どのくらいの頻度で交換するかは一概に云えないのですけれど、
切れなくなったときは当然として、
ミシン専門店に別件の修理や点検に出すときにも、
「ついでに糸切り刃を交換してもらえますか」とお願いしておくといいのです。

お客さまが申告しなくても交換している専門店もあるでしょうし、
機種によりますが、
刃の交換くらいなら依頼してもそれほど追加料金は上乗せされないはず。

当店は修理・調整依頼された家庭用ミシンは、
たとえば brother のミシンでしたら基本的にすべて交換しちゃいます。
(当店でお買い求めいただいたミシンなら、無料です)
縫いが快適になるのなら糸も気持ちよく切れてほしいですもんね。

たかが糸切り・されど糸切り。
この糸切り刃がうまく糸を切ってくれないと縫製にも影響が出ます。
刺しゅうミシンなんて、とくにそう。

「最近、糸がうまく切れないなあ」
というときはお早めに近くのミシン専門店に相談してみてくださいね。