ユニフォームに刺しゅうする場合の金銀糸



ユニフォームや道場着に、
チーム名や道場名、選手の名前をミシンで刺しゅうする。

そのとき、金糸銀糸を使えたらかっこいいですよね!

brother はメタリック刺しゅう糸として、
「998」という番号で刺しゅう糸をリリースしています。
大隅ブラザーでももちろん販売していて、
「ほかのメーカーの金銀糸よりやわからくて使いやすい」
と、じつはひそかに人気の糸だったりするのです。

ところで、この糸、300m 巻きなんです。
太巻きはないのでしょうか。

調べてみました。

・brother の金糸は「オゼキ」製。

・ただし brother 専用商品ということで、
 まったく同じ糸の太巻きは販売していない。

・糸質と色味がほぼ同等の糸としては、
 「ウルトラポス 8分テトロン芯 G26 210dtex 5,000m 巻」
 がある。

オゼキの糸をチョイスすれば、
(家庭用刺しゅうミシンではちょっと工夫しなければなりませんが)
太巻きの 5,000m が使えそうです。

オゼキさんに金糸銀糸を使うさいの注意点をお聞きました。

・「やわらかさ」を求めるなら「レーヨン芯」の刺しゅう糸もある。
 が、そのぶん強度が落ちる。
 やはり「ウルトラポス」がバランスがいい。
 レーヨン芯の金糸銀糸だと、
 道場着の帯など厚く堅いものを縫う場合、
 縫製時、糸が切れる可能性もあるとのこと。

・金糸銀糸は汗と反応して「黒ずむ」場合がある。
 汗がついたまま数日放置されたり洗濯をくりかえされることで、
 (ほかの糸と比較して)色あせしたり黒ずんだりする心配がある。

・なので、
 スポーツ関係のユニフォームの類には、
 金糸銀糸を使わないのが、無難。
 (後日、クレームの原因になることもある)
 金糸銀糸っぽく見える普通の刺しゅう糸で代替することが多い。

とのこと。
なるほどねー。

流派によるのかもしれませんが、
「帯の刺しゅうは絶対金糸!」という世界(空手とか)もあるのだそう。

というわけで、
刺しゅう屋さんは日々試行錯誤。
999に乗って「自分の糸」を探す旅を今日もまた……。